◆無秩序なGarden◆
2009年12月10日 ◆中の人僕はその日、きれいに砥いだ鋏で長く伸びた前髪を切り落とした。
湯をはったボウルに、
シャンデリアの光が反射する中で。
*
その夜、僕は実に上機嫌だった。
黒い猫がバスタオルを運び、胸元の水面には赤い薔薇が浮かぶ。
嗅ぎ慣れたブラッディローズの香りの中で、久々に訪れたゆるやかなバス・タイム。
静かにかかるベルリオーズの叙情的情景は、ゲルギエフ指揮。
コープマンの旋律と異なるそれは、美醜の対比が実に美しい。
時間というものは、こんなにもゆるやかな存在であったのだろうか。
思えば、ずいぶんと忙しく時を消化していた気がする。
気づけば、見えなくなったものも、増えた。
そうして暖かな湯気の中。
僕は目を閉じ、静かに邂逅する。
*
静寂を破ったのは1本のメールだった。
送信元は見慣れないアドレス。
不思議に思いながらメールを開く。
「わたし、メリーさん。今あなたの家の前にいるの」
・・思考が停止した。
「えっ。。。」
急いで湯をあがり、濡れたままの肌にキャミソールを纏う。
玄関に駆け寄ると、ドアスコープの向こう側に、確かに“その女”が存在した。
ため息をつき、ドアを開ける。
「アドレス変えたなら言ってよね・・お母さん・・・」
***********************
この自由な母をどうにかしてください・・・・
と、おかげさまで毎日50アクセスをいただくようになりました。
これからもよろしくお願いします♪
湯をはったボウルに、
シャンデリアの光が反射する中で。
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その夜、僕は実に上機嫌だった。
黒い猫がバスタオルを運び、胸元の水面には赤い薔薇が浮かぶ。
嗅ぎ慣れたブラッディローズの香りの中で、久々に訪れたゆるやかなバス・タイム。
静かにかかるベルリオーズの叙情的情景は、ゲルギエフ指揮。
コープマンの旋律と異なるそれは、美醜の対比が実に美しい。
時間というものは、こんなにもゆるやかな存在であったのだろうか。
思えば、ずいぶんと忙しく時を消化していた気がする。
気づけば、見えなくなったものも、増えた。
そうして暖かな湯気の中。
僕は目を閉じ、静かに邂逅する。
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静寂を破ったのは1本のメールだった。
送信元は見慣れないアドレス。
不思議に思いながらメールを開く。
「わたし、メリーさん。今あなたの家の前にいるの」
・・思考が停止した。
「えっ。。。」
急いで湯をあがり、濡れたままの肌にキャミソールを纏う。
玄関に駆け寄ると、ドアスコープの向こう側に、確かに“その女”が存在した。
ため息をつき、ドアを開ける。
「アドレス変えたなら言ってよね・・お母さん・・・」
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